「A&R優秀人材の囲い込み戦略」(2001年、東洋経済新報社)
「A&R優秀人材の囲い込み戦略」(2001年、東洋経済新報社)

舞田が初めて執筆した本(著者名は会社)。人材流動化をいち早く予見し、人材の引きつけと引き留めについて、多くの事例やユニークな施策を紹介しました。

また、人が辞めることを善とする考え方に反論し、社員の離職が企業にどれだけのダメージを与えるかを金額換算する「COTモデル」も紹介しました。
これは多くの企業人事や経営者の関心を呼び、コンサルティング依頼が相次ぎました。

マスコミの評価も高く、この本を読んだNHKのディレクターにより番組が一本組まれ、舞田が出演しました。
また、他の出版社からも声がかかり、以降の執筆・出版の引き金となりました。

(前書きより)
リストラをただ繰り返すだけで、本当に良い会社、強い会社がつくれるのだろうか。
日本ではあまり知られていないことかもしれないが、1970年代までは米国でも終身雇用が一般的だった。それが1980年代に入ると国際競争力の低下と国内景気の悪化から、各社は大規模なリストラすなわち不採算部門の売却や人員削減などを行わざるをえなくなった。
だがその結果、社内では士気の低下、生産性の低下、優秀人材の流出といった「ポスト・リストラ症候群」と呼ばれる現象が発生し、表面的な財務指標の改善は図れたものの、かえって長期的な成長力を失う企業が続出した。そういう会社はしばらくすると再びリストラせざるをえなくなり、リストラと業績悪化を繰り返して最後には倒産したり他企業に買収されてしまったりする負のスパイラル・シナリオに陥った。
一方そうした負け組企業とは裏腹に、人材、組織風土、ブランドといった財務諸表には(今のところ)表れない無形資産の重要性に気づいていた企業は着実に収益を伸ばし、それがゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GE)、3M、ウォルト・ディズニー・カンパニー、スターバックスなどの勝ち組となった。・・(後略)

目次

  1. A&Rの時代 – 人材流動化は止まらない
  2. A&R戦略プランニング – 人を引きつける会社をつくる
  3. COTモデル – 人材流出で会社はどれだけ損をするのか
  4. EOIフレームワーク – 人はなぜ会社を辞めるのか
  5. A&R施策の立案と導入 – 会社の魅力を高める
  6. 測定とモニタリング – いつまでも魅力的な会社でいるために
  7. アジア現地法人でのA&R
  8. M&AにおけるA&R

Client:

Category: Books

Date: 2001