「10年後の人事」(2005年、日本経団連出版)
「10年後の人事」(2005年、日本経団連出版)

成果主義の全盛期だった当時、それを超えた人材マネジメントのあり方を「10年後」になぞらえて提唱した本です。

成果主義という流行に盲従せず、かといってただ感情的に反発するのではなく、成果主義が必要となった日本の社会経済的背景を整理し、時代の変化と制度メカニズムの特徴から、次世代の人材管理の仕組みを論理的に洞察しました。
執筆当時は、タイトルが示すように、その時の常識とは全く逆をゆくような内容となっていましたが、今日では、本書の内容がむしろスタンダードと受け止められていることに、著者の舞田自身が驚いています。

本書はどちらかといえば専門書的であるにもかかわらず、版を重ね非常に多くの方々に読んでいただけました。全国の経営者団体などからの講演依頼もたくさん頂戴しました。

(前書きより)
「日本企業はね、リストラはできないんだよ」
1990年代の初頭、筆者がクライアント企業に人員規模の適正化を進言すると、そこの社長からは、そんなふうにいわれたものだった。
またこれは90年代後半のことだが、さまざまな企業の人事マネジャーを集めた勉強会の席で、筆者が「これからは、鬱病などのメンタルヘルス問題が職場の大きな課題となると思います」と言っても、参加者は「そんなばかな」と笑っていたものだった。
それが、10年前の常識的反応だった。
10年という歳月は、価値観を逆転させ、「常識」と「非常識」が入れ替わるのに十分な長さをもつ。・・(中略)
この10年間でこれだけの変化が起きたのであれば、これから先の10年でどれほど大きく会社は変わるのだろうか。それを考察するのが、本書の第一の目的である。・・(後略)

目次

  1. ポスト成果主義のキーワード
  2. 職務等級からハイブリッド等級へ
  3. 働きがいを支える報酬制度とは
  4. 勝ち組企業は非金銭的報酬を使う
  5. 次世代型評価制度の運用ポイント
  6. 組織文化を継承する採用・育成戦略
  7. 新しい人事機能・新しい人事組織
  8. 戦略的人事実現のための具体策
  9. 変革エージェントとしての人事部

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Category: Books

Date: 2005