「社員が惚れる会社のつくり方 – エンゲージメント経営のすすめ」(2009年、日本実業出版社)
「社員が惚れる会社のつくり方 – エンゲージメント経営のすすめ」(2009年、日本実業出版社)

舞田が外資系コンサルティング会社の社長時代に書いていたブログがありがたくも好評で、日経ビジネスオンラインなどからも取材されていた頃、読者であった出版社の役員の方からお声がけいただいて書いた本です。

終身雇用時代の「ロイヤリティ」(忠誠心)、成果主義時代の「コミットメント」に替わる、「エンゲージメント」という新たなモチベーション理論を紹介しました。

経済誌「週刊東洋経済」の編集の方が、米国で出版されたばかりのダニエル・ピンク氏の著書を日本に紹介しようと企画されていた時に本書を読まれ、すでにエッセンスを先取りするような本が日本で出ていたということで、同氏の著書「モチベーション 3.0」を冠した特集の冒頭解説に、私のインタビューを載せてくださいました。

プロローグ「成果より大事な職場の空気」より
今の日本には、二つの問題があります。一つは、会社を去らねばならない人の問題、もう一つは、会社に残った人の問題です。

雇い止めやリストラは、非常に深刻な問題です。それは絶対に解決されなければならず、本書でも筆者なりの解決策を提言します。しかし一方で、会社に残れたからといって、そういう人たちが幸せに生きられるかと言えば、そのような保証など無いのが、今のほとんどの会社ではないでしょうか。

労働強化や士気の低下により、職場が「不幸せな場」になる可能性もあります。そこで本書では、会社に残っている人が、どうすれば幸せな職場をつくれるのかを主たる論点にしました。

会社は働く場であると同時に、「生きる」場でもあります。それでは人はなぜ「生きて」いるのでしょう?それは、幸せになるためです。

ですから、働く場である会社において、人がどれだけ幸せに生きられるかということは、給料をもらうことと同じくらい大切なのです。なのに、そこがいまだに経営的に十分考えられていないように思われます。

未来が見えない、毎日がつまらない、息苦しい。そんな幸せになれない会社で一度しかない人生の大半を過ごすことが、果たして「生きている」と言えるでしょうか。もし会社が、己を殺して我慢する場でしかないのなら、その人は会社では生きていないのと同じです。そして、生きていない人に、素晴らしい仕事ができるはずはありません。逆に言えば、幸せな会社が、社員のパフォーマンスを高め、強い会社をつくるとも言えます。つまり、会社の本当の生き残りのカギは、人を減らすことではありません、人が、いかに活き活きと働くかにかかっているのです。・・(後略)

目次

  1. 「不幸せな職場」の物語
  2. 社員が惚れる会社をつくれ
  3. エンゲージメントを高める方法
  4. 心にしみる報酬 – トータル・リワード戦略
  5. 心に響く報酬 – 成長をうながす環境をつくる
  6. 誰もが報い、報われる職場をつくる

Client:

Category: Books

Date: 2009