これまでの実績と著書の一部をご紹介します。
舞田が15年にわたり研究してきた、行動分析学による組織行動変革について、日本における行動分析学の権威である杉山尚子先生と一緒に書いた本です。
行動分析学とは心理学に属し、行動の原因を解明し、行動に関する法則を見出そうとする、日本のほかに国際的な学会もある正統な科学。随伴性というシンプルな原理を用いて人間の行動を予測し、強化・弱化・消去という手法を用いて効果的な行動の制御を可能にします。
従来、教育や医療およびスポーツの分野で応用されることの多かったこの学問を、組織マネジメントに応用することを舞田はずっと研究・実践してきており、その一応の成果を一冊にまとめたものです。
おかげさまで大変ご好評いただき版を重ね、2013年現在で第6版となっています。
人の行動は、変えられる。組織の文化も、変えることができる。
そのための科学的・体系的な方法論を、わかりやすく伝えたい。
これが、本書の執筆理由です。(中略)
この本には、合併したばかりの会社を、主人公が行動分析学を使って変えてゆくケース・ストーリーが描かれています。この会社は架空ですが、そこで繰り広げられるエピソードは、著者が組織・人事コンサルタントとしてさまざまな会社で経験した実話がベースとなっています。
各ケースの後には解説がついており、ここで行動分析学の理論を説明しています。また、この本は組織管理者向けに書いたため、行動分析学だけではなく、エンゲージメントという組織活性化の指標や、人事制度の再改革といった、組織経営の重要コンセプトについても触れています。(中略)
ともあれ、人の行動を変え、組織を変革するのは、実際にはとてつもなく大変なことです。自分一人で頑張っても、できることには限りがあるかもしれません。また、組織は大物(おおもの)なので、簡単には動きません。気力と知力と体力のすべてをかけても、はがゆいほどゆっくりとしか変わらないこともあるでしょう。
しかしそれでも、人や組織の行動が変わった暁というのは感動的です。それまでの苦労が報われたと感じます。一人でも多くの方に、この感動を味わっていただきたい。本書には、そんな願いも込められています。・・(後略)